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ココロに染みる物語《第31回 三洋堂書店便り》

2021年10月20日 投稿

こんにちは、一般書・文庫バイヤーのMです。

今週から涼しいを通り越して寒くなってきましたね。
寒さが増してくると、商品の仕入れの他に「足元の冷え」との戦いが始まります。

私は特につま先の冷えが苦手で、毎年対策を考えるのに苦心します。
ひざ掛けでは不十分で、あったかルームシューズは嫌いじゃないけどオフィスで履くには個人的にちょっと抵抗があり、靴下カイロがいいんだけども毎日使うにはコスパがね…という状況。

その中で、去年の時点で最も効果あったぜ!という私の対策は「熱々の白湯(さゆ=お湯)を飲む」です。
ひと息入れたい時、湯飲みに両手を添えてずずっと飲みます。
落ち着きます。
なんちゅうかこう、数値の見過ぎで荒んだ心まであったかくなるような気がします。
コスパも最高です。
今年はワンランク上の湯飲みを購入して、白湯の世界をさらに深く堪能しようかしらん、などと考える今日この頃(37歳です)。

ちなみ、過去先輩バイヤーに教えてもらったおすすめの冷え対策で、

「水に七味唐辛子を混ぜて飲めば長時間体があったまる」

というものがありました(実際に引き出しからマイ七味唐辛子が出てきた)が、こちらはまだちょっと試せていません。


というわけで。
体はあったかグッズでぽかぽかになりますが、心をほっこりさせるには小説がおすすめ!
今週は、今売れている「心に染みる本」をご紹介します!


2021年「本屋大賞」受賞後第一作

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星を掬う

著者名
町田そのこ/著
出版社名
中央公論新社
税込価格
1,760円

小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。
その後、私は、母に捨てられた――。

ラジオ番組の賞金ほしさに、ある夏の思い出を投稿した千鶴。
それを聞いて連絡してきたのは、自分を捨てた母の「娘」だと名乗る恵真だった。
この後、母・聖子と再会し同居することになった千鶴だが、記憶と全く違う母の姿を見ることになって――。

『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞受賞も記憶に新しい、町田そのこ先生の最新作です。


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52ヘルツのクジラたち

著者名
町田そのこ/著
出版社名
中央公論新社
税込価格
1,760円

やってみることが目的なんだ。

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線は、僕を描く

著者名
砥上裕將/〔著〕
出版社名
講談社
税込価格
858円

家族を失い真っ白い悲しみのなかにいた青山霜介は、バイト先の展示会場で面白い老人と出会う。
その人こそ水墨画の巨匠・篠田湖山だった。
なぜか湖山に気に入られ、霜介は一方的に内弟子にされてしまう。
それに反発する湖山の孫娘・千瑛は、一年後「湖山賞」で霜介と勝負すると宣言。
まったくの素人の霜介は、困惑しながらも水墨の道へ踏み出すことになる。

第59回メフィスト賞受賞、2020年本屋大賞第3位など、2019年の発刊当時に数々の賞を受賞した話題の水墨画小説が文庫化です!
水墨画と青春小説の融合を、ぜひ堪能してください。

ちなみに、次作『7.5グラムの奇跡』も発売になっていますので、こちらもおすすめです!

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7.5グラムの奇跡

著者名
砥上裕將/著
出版社名
講談社
税込価格
1,705円

国家試験に合格し、視能訓練士の資格を手にしたにもかかわらず、野宮恭一の就職先は決まらなかった。
後がない状態で面接を受けたのは、北見眼科医院という街の小さな眼科医院。
人の良い院長に拾われた恭一は、凄腕の視能訓練士・広瀬真織、マッチョな男性看護師・剛田剣、カメラが趣味の女性看護師・丘本真衣らと、視機能を守るために働きはじめる。
精緻な機能を持つ「目」を巡る、心温まる連作短編集。


ワケあって、田舎暮らし、はじまる。

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海が見える家

著者名
はらだみずき/著
出版社名
小学館
税込価格
715円

苦戦した就活でどうにか潜り込んだ先はブラック企業。
働き始めて一ヶ月で辞職した。
しかし、再就職のアテもなければ蓄えもない。
そんな矢先、疎遠にしていた父親の訃報が飛び込んできた。
父について何も知らないことに愕然としながらも、文哉は南房総にある父の終の棲家で、遺品整理を進めていく。
はじめての海辺の町での暮らし、東京とは違った時間の流れを生きるうちに、文哉の価値観に変化が訪れる。
そして文哉は、積極的に父の足跡をたどりはじめた。

青春小説の名手、はらだみずき先生の人気シリーズです。
現在3巻まで発売中!
売れています!

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海が見える家それから

著者名
はらだみずき/著
出版社名
小学館
税込価格
715円

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海が見える家逆風

著者名
はらだみずき/著
出版社名
小学館
税込価格
704円

書いた人:一般書・文庫バイヤーM
電熱ベストも密かに欲しい。

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