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未練の強さ=愛の強さ! 幽霊×恋愛コミック特集!《三洋堂マンガ便り10/17号》

2022年10月17日 投稿

最近、個人的にはまっているコミックを集めたら、共通点を発見したので、思わず特集を組んでしまいました。

その共通点は「幽霊」 そして「恋愛」! どの作品も、幽霊がメインで登場する恋愛漫画だったのです!

この世に未練があることが幽霊の条件だとして、未練=思いの強さと結ぶなら、人の気持ちが現れやすい恋愛というジャンルは、相性がいいのかもしれません。

個人的な好み、と言われてしまえばそれまでかもしれませんが、ここはひとつ、お付き合いください!

どれも、とても素敵な作品なので、ぜひご紹介したいのです!

「女×女×幽霊」愛の激しさが笑えて泣けるラブストーリー

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あなたはブンちゃんの恋 1

著者名
宮崎夏次系/著
出版社名
講談社
税込価格
715円

強い「好き」の気持ちは、私たちを、おかしくする。まるで怪物みたいに。

女╳女╳幽霊の三角関係——「愛」と「孤独」を描き続ける作者が紡ぎ出す、クレイジーラブストーリー開幕。〈モーニング公式サイトより〉

幼なじみの三舟さんを好きなあまりに、普通ならあり得ない行動を起こし続けるブンちゃん。

好きでもない人と付き合ったり、突然グリーンランドに飛んだり、丸坊主にしたり。
その様は、まさに暴走といった感じです。

独特な作風、絵柄も相まって、そのあまりの激しさに読んでいる側は思わず笑ってしまうのですが、ブンちゃんはどこまでも真剣。吹き出した後に、切実さに圧されて感じ入ってしまうような、不思議な感情になれる漫画です。

また、ブンちゃんのまわりのキャラクターも魅力的。

死後ブンちゃんのパスケースに憑りついて、彼女を見守る「シモジ」。
ブンちゃんが好きな幼なじみの「三舟さん」。
どちらも個性的かつ、それぞれの愛情の強さが半端じゃないです。それが絡まりあって、話がどう動いていくのかも、今作の読みどころの1つです。

絵、話の展開、使われるモチーフ、全てが独特で個性的な宮崎夏次系ですが、サブカル系でしょ? とカテゴライズして読まないのはもったいない!

特に今作は、急展開の連続で、物語としても、とても先が気になるつくりになっています。

短いながらも、深く入り込める作品ですので、個人的に今1番おすすめです!

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あなたはブンちゃんの恋 5

著者名
宮崎夏次系/著
出版社名
講談社
税込価格
737円

幽霊と人間の恋。しっかり怖いホラーラブストーリー

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青野くんに触りたいから死にたい 1

著者名
椎名うみ/著
出版社名
講談社
税込価格
748円
愛を捧げるたびに何かを失う。 幽霊と女子高生――断絶した世界のふたりが紡ぐ、濃密で一途なホラーラブストーリー。
君のためなら死んでもいいよ。おかしい? でもこれがわたしの愛なんだ。大好きだよ、青野くん。天然少女・優里ちゃんと、その彼氏・青野くん。絶対に結ばれないふたりの、でたらめラブ・ストーリー。〈アフタヌーン公式サイトより〉

付き合って2週間で死んでしまい、幽霊になって現れた青野くんと、彼が大好きな優里ちゃんの物語。

幽霊と人間なので、恋愛するのも一苦労。触れ合えない2人が、どうにかしようと捻りだす工夫が毎回面白く、また微笑ましいです。

青野くんのことが大好きで、一生懸命でまっすぐな故に、たまに突飛な言動が飛び出る優里ちゃん。子供のように素直に感情が動く様子が面白く、読んでいてにっこりしてしまいます。

ですが、恋愛要素だけが強みではありません。この作品、ちゃんと怖いです。回を追うごとに謎が深まり、ぞわっと背筋が凍るような演出が随所に入り込んできます。

そして、キャラクターが深堀されていくごとに、優里ちゃんと青野くんの境遇や、土地の謎も明かされていき、単なる恋愛漫画ではなくなっていきます。

それでもやっぱり中心にあるのは、青野くんと優里ちゃん2人の関係性で、ホラーと恋愛のどちらともが充分に楽しめる、珍しい作品です。

幽霊と人間の穏やかな日々が描かれた青春ストーリー

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あことバンビ 1

著者名
HERO/〔著〕
出版社名
朝日新聞出版
税込価格
1,210円

売れない小説家「バンビ」と、生きていたときの記憶がない幽霊の「あこ」

2人の事故物件アパートでの日々を描いた青春ストーリー。

アニメ化した『ホリミヤ』の原作、『堀さんと宮村くん』で知られているHEROが、個人サイトで掲載していたシリーズが単行本化。

等しい大きさの四角いコマが連続するかたち(4コマ漫画のコマ数を多くしたようなイメージ)で、登場人物の日常を描いた『堀さんと宮村くん』と同様のスタイルで描かれたこちらの作品。

事故物件に越してきたホラー小説家のバンビと、謎の幽霊のあこ、そして周囲の人たちを描いた青春ストーリーです。

基本的な舞台は夜で、丁寧に物語がつむがれています。

バンビがあこにかける優しい言葉や、だんだん仲が深まっていく2人の空気感が、とっても素敵。

あこの正体も少しずつ判明し、小説家としてのバンビの進歩も描かれ、それらに伴って魅力的なキャラクターも増えていき、物語が広がっていきます。

怖くなく、ほのぼの色が強い作品なので、ホラーや激しいお話が苦手な人にもおすすめです!


いかがでしたでしょうか。個人的にとっても良いなと感じた作品ばかりを集めてみました。

どれもとってもおすすめです!ぜひ読んでみてください!

それでは、さようなら!


書いた人:ささやかサイダー

(ホラー映画は苦手です)


 

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