図書館館長なのに「借りるより買いたい本」を推すシリーズ vol. 29
日々10万冊を超える本に囲まれながら年間2,000冊以上読む図書館館長がどうしても手元におきたくて買ってしまう本とは?
「それ、数学で証明できます。」
「日常に潜む面白すぎる20の謎」という副題に惹かれ、思わず手に取った本書。
始めは「一筆書きできるか見抜くには?」です。子供の頃、誰もが一度は遊んだことがある一筆書き。鉛筆で線を引きながら地道に正解のルートを見つけていませんでしたか?
読んでください、この本を。
図形を一瞬見ただけで一筆書きが可能かどうか分かります。自慢する小ネタが増えますよ。
次は「宝くじが当たる確率は?」です。例えでよく耳にするのは宇宙から目薬。絶対無理。
本書では同等の確率を身近な例をあげて説明します。コインを投げて表が23回連続ででる。サイコロを10回振って全部ゾロ目がでる。どんどん当選しそうな気がしてきます。
その気になった直後、隕石落下で死亡、雷に打たれる、飛行機の墜落事故にあう、これらの確率よりも宝くじの1等が当たる確率の方がはるかに低いと締めくくられ・・・。
気を取り直して、「5億年ボタンを押すべきか?」を読み進めます。
5億年ボタンは漫画『みんなのトニオちゃん』にでてくるアイテム。ボタンを押すと異空間へワープして一人で5億年過ごして引き換えに100万円貰えるもの。
5億年経つと記憶を消され、ボタンを押す時に戻ります。人間の寿命を約80年とすると625万回人生を繰り返すことに。
ただし、20代以上の方なら実感していることと思いますが、子供の頃と大人では体感時間が全く違います。それは数学的にはたった人生7回分!
しかしそこには恐ろしい罠が・・・。
「髪の毛の本数が同じ人はいるか?」では、「鳩の巣原理」で数学的に簡単に答えが分かります。髪が薄かろうが多かろうが関係なく。
「ハチの巣はなぜ六角形?」では、ハチの気持ちになって考えてみようとの無茶ぶりもありますが、人間とハチが辿り着いた共通解へ誘います。
その他に「0の割り算で世界が崩壊する?!」とか文系の小職には意味不明ですが、確かに本書を読むとなるほどと感心させられます。数学界では0で割ることが禁止されていることにも納得です。
ドラえもんの四次元ポケットの解説なんかもありますので、気楽にご一読をお勧めします。ただし、一読しただけで理解できるかはあなた次第ですが。
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それ、数学で証明できます。 日常に潜む面白すぎる数学にまつわる20の謎
- 著者名
- 北川郁馬/著
- 出版社名
- ワニブックス
- 税込価格
- 1,450円
熱田図書館長 佐々木
5歳で角膜移植した際、ドクターからの「喫煙禁止」と「読書禁止!」との言葉を忠実に守り続けるも、なぜか現在図書館長。
趣味は合気道、英語学習、旅行、温泉、アニメ、韓流、カラオケ、SNS、読書?
その他テニス、スキューバ、サーフィン、水泳・・・多趣味でキリがありません。
今現在の推しアイドルは、「ILLIT」! かつては「少女時代」。
アフタヌーンティーは日本、英国など有名店を制覇中。
こだわりはスコーン。
文中で登場した作品たち
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みんなのトニオちゃん
- 著者名
- 菅原そうた/著
- 出版社名
- 文芸社
- 税込価格
- 1,760円
