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原作から読むか、映画から観るか 《第77回 三洋堂書店便り》

2024年5月10日 投稿

こんにちは、一般書・文庫バイヤーのMです。

こういう仕事をしていますので、自分の子供2人にも本読んだり映画観たり音楽聴いたりをどんどんやってほしいと常々思っているのですが、最近ついに上の娘が(気まぐれだと思いますが)映画館で映画を観たいと言うようになり、なんとか上映中の名探偵コナンの映画に連れ出せないかと悩む日々です。
ちなみに、2年ほど前にドラえもんの映画を観に連れて行ったことがあるのですが、その時は下の娘がまだ未就学児だったので席に座ってじっとしていることができず、途中おもむろに立ち上がって席の間の階段に座り始めたと思うやいなや、ロダンの「考える人」を思わせる趣深いポージングで鑑賞し始めて戦慄した覚えがあります。先日、どんな気持ちで観ていたのか聞いてみたのですが、覚えていないらしい。
果たして、我が家は名探偵コナンを無事に鑑賞することができるのか!

それはさておき。
来月6月はおすすめの邦画が目白押しということで、今回は映画原作のイチオシ文庫3作品をご紹介します!


あの夏、私たちは「家族」だった――。

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著者名
北國浩二/著
出版社名
PHP研究所
税込価格
968円

2024年6月7日(金)公開「かくしごと」映画原作。

息子を事故で亡くした絵本作家の千紗子。
長年、父・孝蔵とは絶縁状態にあったが、認知症を発症したため、田舎に戻って介護をすることに。
父との葛藤と息子の死に対する自責の念にとらわれる千紗子は、事故によって記憶を失った少年の身体に虐待の跡を見つけ、自分の子供として育てることを決意する。
「嘘」から始まった暮らしではあるものの、少年と千紗子、孝蔵の三人は、幸せなひとときを過ごす。
しかし、徐々に破局の足音が近づいてきて……。
切なさが弾ける衝撃の結末――気鋭のミステリ作家が描く、感動の家族小説。


娘の心臓に残された時間はたった10年

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アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録

著者名
清武英利/著
出版社名
文藝春秋
税込価格
770円

難病を患う娘のため、愛知県春日井市の町工場で働く両親が奔走する実話を基にした映画「ディア・ファミリー」。
2024年6月14日(金)公開決定。

生まれながらに心臓に疾患を持っていた娘は、医師から余命10年を宣告される。
何もしなければ、死を待つだけの10年。これを運命だと諦めるか、抗うか。
町工場を営む筒井宣政は、家族と共に「人工心臓をつくり、娘の命を救うという不可能」に挑むことを決意する。
筒井夫婦は人工心臓開発のための知見を集めるべく、日本のトップクラスの研究者が集う研究会や大学病院を訪ね歩き、東海メディカルプロダクツを設立。
徐々に希望の光が見えてきたのだが――。

絶対に諦めない家族の途轍もない挑戦を描いた、実話をもとにした感動のノンフィクション。


警察小説の新たなるヒロイン誕生!

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朽ちないサクラ

著者名
柚月裕子/著
出版社名
徳間書店
税込価格
748円

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月下のサクラ

著者名
柚月裕子/著
出版社名
徳間書店
税込価格
902円

204年6月21日(金)映画公開。

察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!?
警察不祥事のスクープ記事。
新聞記者である親友に裏切られた……口止めした森口泉は愕然とする。
情報漏洩の犯人探しで県警内部が揺れる中、親友が遺体となって発見された。
警察広報職員の泉は、警察学校の同期・磯川刑事と独自に調査を始める。
次第に核心に迫る二人の前にちらつく新たな不審の影。
事件の裏には思いも寄らぬ醜い闇が潜んでいた……。

シリーズ2作まとめてどうぞ!





書いた人:一般書・文庫バイヤーM
イラスト:nocconokko

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