@kengo_book あなたがあなたらしく生きるためのヒントになってくれる一冊です。 『さよなら、灰色の世界』を紹介しました📚 #本の紹介 #おすすめの本 #小説 #小説紹介 #PR ♬ オリジナル楽曲 - けんご📚小説紹介

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さよなら、灰色の世界
- 著者名
- 丸井とまと/著
- 出版社名
- スターツ出版
- 税込価格
- 671円
【スタッフのつぶやき】
あなたは、嫌いな友達はいますか?
『ドラゴンボール』作者の鳥山明は、担当編集の鳥嶋さんが嫌いだったそうです。
「悪役は嫌いなやつの顔を思い浮かべて描け」と言われて、悪役を鳥嶋さんの顔にした上で、名前まで
鳥嶋→トリシマ→逆からよんでマシリト→Dr.マシリト
としたそうです。それを通す鳥嶋さんも偉いというか、まあ締切ギリギリで仕方なかったそうですが。
それはともかく、嫌いなご近所・同僚・先輩・後輩・上司・親戚・お客様・・・
私はいます。
・・・と言えない人も多いのではないでしょうか。
「いや・・・、まあ・・・、苦手な人はいるけど」とか。
「だってしょうがないじゃないか」(えなり君)とか。
主人公のように学生だとなおさら。世界もまだ狭いので、家と学校と部活くらい。そこで居場所がないと生きていけない。
自分だってそうだったから「難しいけど、それ以外の世界が広がると、違ってくるんだけどな」と思いながら読みました。
囲碁で白と黒の陣地取りゲームをしていたが、隣を見るとオセロで白と黒がひっくり返ってたり、別の人は将棋をしていて、そもそも白とか黒とかなくて「王」とか「歩」とか言い出してる。
何それ、ずるっ!
考えもしなかった、みたいな。
「いやいや主人公はバイトもしてて、学校以外の世界も知ってるじゃん。それでも変わってないじゃん。」
確かにそうですね。たぶん物理的な場所や別の人間というだけでなく、その結果考え方自体が変わらないと意味ないですね。最近やたら選んだ作品がミステリ系で人が死んでつらいので、今月は「人が死なない」を優先して選びましたが、これはこれで、主人公のつらさを感じて、もどかしい思いをしながら読みました。
よく聞くたとえで、鎖で杭につながれていた子どもの象が、大きくなって杭を軽々引き抜ける様になっても「この鎖はとれない」という思い込みでつながれたままという話があります。
心は目に見えないので、難しいのかもしれません。
それは大人でも社会に出ても同じ。
新卒で最初の会社がその人にとっての「THE 会社」で、「社会ってそういうもの(世界)」になるわけです。
鳥山先生の話に戻りますが
鳥山先生は、『ドラゴンボール』の前、『Dr.スランプ アラレちゃん』を連載してました。
大ヒットしてテレビにも映画にもなって、連載終了したときは、「鳥山明は終わった」とまで言われました。
それくらい大当たりだったのですが、そもそも最初、主人公のアラレちゃんは1話に出てきただけでした。
なぜなら、鳥山先生にとって
「アラレちゃんは、主人公の則巻 千兵衛(のりまき せんべい)さんの開発品のひとつに過ぎない」からでした。だからタイトルも『Dr.スランプ』でした。
編集の鳥嶋さんが、アラレちゃんが魅力的なキャラなので主人公にしよう、と鳥山先生に言うと
「少年誌だから、女の子を主人公にしたくない」
と返事しました。
確かに少年誌はほとんど少年が主人公です。
鳥山先生は、鳥山先生ですら、「少年誌の主人公は男の子」という世界から出られずにいたのです。
しかし、その世界から外に出なければ、大ヒット作『Dr.スランプ アラレちゃん』は生まれませんでした。
鳥山先生自体は、仕事は漫画家のままであり、ジャンプにしか描いてませんでしたが、編集の鳥嶋さんが扉を開いてくれたわけです。
(鳥嶋さん、やっぱり偉くね?)
ちなみに、色々あってアラレちゃんが主人公になるのですが、鳥山先生は頑固なのでタイトルは『Dr.スランプ』から変えなかったそうです。
でもアニメの方は『Dr.スランプ アラレちゃん』になりました。
だから、岡田斗司夫さんによると、
『Dr.スランプ』と言う人は、ジャンプから入った人で、『アラレちゃん』と言う人はテレビから入った人、と区別できるそうです。
(岡田さん、なかなか鋭くね?)
まあ、そんなことはどうでもいいのですが、
問題は、自分の中で反芻している限りなかなか、今いる世界から出ることはないということです。
この主人公には正反対の友達が、鳥山先生には担当の鳥嶋さんがいましたが、私たちに都合よく扉を開けてくれる人がいるとは限りません。
でも、私たちには本があります。書店があります。
全国の、世界中の、素晴らしい先生先輩方の人生を通して凝縮された教えがあります。
(我田引水が、ちょっと酷くね?)
まあまあ、でも、『ラピュタ』で盗賊のドーラが「海賊が財宝を狙ってどこが悪い」て言ってますよね。
「書店が書店に行くことや本を勧めて何が悪い」ですよ。
さあ、書店に行きますか?
じゃあ
「40秒で支度しな」
(スタッフ:杜甫甫酒造)