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【苗木城】気楽に本格山城めぐり

2021年1月8日 投稿

【お城・・・・・・興味はあるけれど】

 こんにちは! 中津川店のロウランです。

 日本には世界的にも有名なお城がいくつもありますよね。
 あまりに有名で、何時行っても人がいっぱい。のんびり見て回るなんてなかなか難しいところがあります。

 そんな国宝級のお城を回らなくとも、案外近場でお城を楽しむ事が出来るんです。

 

 今回は、日本100名城に選出されている近場のお城を紹介します。

【日本100名城とはなんぞや?】

 日本100名城――財団法人日本城郭協会が平成18年に創立40周年の記念事業として制定した日本の誇る文化遺産『城郭』のリストです。
 その選定基準は大きく分けて三点があげられています。①優れた文化財・史跡であること、②著名な歴史の舞台であること、③時代・地域の代表であるということ、と公式ガイドブックには紹介されています。
 さて、三洋堂書店のスローガンの一つに、「地域一番の書店を目指す」というものがあります。いわば地域の代表となる本屋を目指しているといえるわけです。無理やりに解釈していることを重々承知の上で申し上げれば、三洋堂書店は日本100名城に載るようなお城と同じくらいに地域の方に親しまれている書店を目指しているといえるでしょう。

【中津川のお城と言えば苗木城!】

 今回は三洋堂書店のお店から比較的近いといえる「苗木城」を紹介します。
 苗木城は中津川市苗木に所在する、戦国時代に成立した城郭です。続日本100名城に選ばれています。
 その昔東濃地域を支配していたのは遠山七頭と呼ばれる国人領主たちでした。そのうちの苗木遠山氏という一族が領していたのがこの苗木城を中心とした地域で、江戸時代には苗木藩として最小の城持ち藩として存続したまま明治維新を迎えました。
 赤壁城とも呼ばれていたそうですが、最小の城持ち藩だったのでお金が無くて壁を白くできず(白漆喰の壁は高価なのです)、赤茶けた土壁にせざるを得なかったという説があるそうです。ホントだとしたら世知辛いですね……。
 お城から15分くらいの距離感に中津川店とルビットタウン中津川店、30分くらいのところにはアクロスプラザ恵那店があります。
 現在は天守が失われており、跡地には展望台が建てられています。そこからは中津川の街が(遠目に)一望できます。この日は残念ながら三洋堂は見えませんでした。(天気のいい日ならば中津川店の看板がかろうじて見えます)

 このお城の良いところは、縄張りがよく見える、というところです。城郭周辺は岩山となっており、城全体を見ることができます。駐車場から本丸へと向かっていく途中には本丸を形作る石垣や曲輪(くるわ)を一望できるスポットがあり、往時をしのばせます。
 そこから歩いていくと大矢倉跡などの構造物があり、三の丸、二の丸、本丸の石垣と、門の跡を確認することが可能です。公式ガイドブックからわかるよりはるかに立派な史跡が残っていることがわかります。
 本丸から見下ろすと各曲輪を見渡すことが出来ます。合戦に際し、足軽たちが攻め寄せてきていた時には守備兵はこうして戦況を確認していたのだなと想像がはかどりますね。
 苗木城は山城という城の中でも険しい種類に分類されるのですが、比較的のぼり安く整備されており、軽めのハイキングにはちょうど良いくらいの勾配となっています。筆者は真夏に登城しましたが、タオル1枚とお茶一本くらいを持っていくくらいでちょうどよかったです。

【登城レポート】

 筆者は2019年の8月ごろに三洋堂の大田川店付近(愛知県東海市)から車で行きました。この時の当初の目標は恵那市にある岩村城へ行くことで、11時くらいに出発、途中昼食休憩を取り、国道19号経由で東農地方へと足を踏み入れました。途中で地図を確認した際に苗木城も近くだということを知って、行ってみることにしました。
 実はそもそも苗木城の方が興味を持っていたのですが、実際に訪れるという踏ん切りがついていませんでした。というのも、写真を見るに険しい場所にある山城だと思っていたので行くのは大変そうだからと敬遠していたのです。実際に近くまで来てみると付近に駐車場もあってかなりアクセスのよい立地でした。実際に到着したのは午後2時くらいで、一時間程度城跡を見て回りました。

 駐車場から歩いていくと、まず天守跡の岩山を眺めることのできるスポットがあります。本当に岩山の上にある、というのがわかる良い場所です。これ以降近代的な建造物はかなり削られていて、説明の看板程度しかありません。現代的なものが少ないので昔から残っている遺構に来ているという気分がかなり盛り上がりました。そこから道なりに進んでいくと井戸や矢倉の跡が見え、岩山の麓まで行くことができます。天守台を見上げる形になりますが近くで見ると本当に岩そのもので、なかなか迫力があります。

 駐車場から天守まで、いろいろ見ながら登って20分程度。天守の展望台から周囲を見回しました。中津川の街は少し遠目で森の向こうに見えます。登ってきた側に目を向ければ案外高く、途中で見た大矢倉跡を見下ろすことができます。

山城にちゃんと登るのが初めてだった筆者は「すげえ……」などと感嘆詞を呟きながら満足感に浸っていました。
 公式ガイドを見てから訪れたわけですが、載っていない部分の良さに気づくことができたので「ガイドではわからないところを満喫しているぞ」というような優越感に似た満足感を得ることができました。ガイドなどに掲載されて紹介されている苗木城の写真は大体が天守台の写真なのですが、個人的にはその道中とふと立ち止まったときに見える風景こそが苗木城の魅力だと思います。また、人が少なかったのも満足感を煽り立てました。平日の昼間だったのですが筆者の他には他に2組だけで急かされることもなく気になったものをのんびりと見ることができました。国宝級のお城だといつでも混んでいてこうはいきません。
 筆者は想定以上に満足し、テンションが上がった筆者はそのまま岩村城へと向かうことを決めました(時すでに四時。ちょっと薄暗かった……)。

【お城巡りのススメ】

 お城の楽しみ方は色々あります。天守の立派さに感動するのもよし、縄張りの見事さに感心するもよし。歴代の城主のドラマに心打たれるのもよし。お城のガイドブックを見て、自分にあったお城を探してみてはいかがでしょうか。
 今回の苗木城は登りやすさという点で非常にオススメです。道も整備されていてジーパンにスニーカー程度の格好で問題なく見に行くことができます。

今回使用した書籍はこちら。お城に設置されたスタンプを押す、日本城郭協会公式のスタンプ帳が付いています。

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日本100名城公式ガイドブック

著者名
日本城郭協会/監修
出版社名
ワン・パブリッシング
税込価格
1,650円

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続日本100名城公式ガイドブック

著者名
日本城郭協会/監修
出版社名
ワン・パブリッシング
税込価格
1,760円

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日本100名城と続日本100名城に行こう 公式スタンプ帳つき

著者名
日本城郭協会/監修
出版社名
ワン・パブリッシング
税込価格
1,100円

 

書いた人

中津川店 ロウラン

ラノベやガンプラなどオタク向け商品を担当しています。
好きな武将は朽木元綱。

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