
図書館館長なのに「借りるより買いたい本」を推すシリーズ vol. 20
日々10万冊を超える本に囲まれながら年間2,000冊以上読む図書館館長がどうしても手元におきたくて買ってしまう本とは?
「ロスト・ラッド・ロンドン」
ロンドン市長殺害事件、容疑者は自分。
主人公アル。アジア系イギリス人。頭のいい平凡な大学生。友人たちの大学の課題を手伝い小銭稼ぎ。中華料理屋でバイト。友人カラムとシェアするアパート暮らし。
テレビでロンドン市長が地下鉄車内で刺殺されたニュースを見ても所詮他人事。同居人カラムと、「同じ電車に乗っていたかも、刺されたのがアルだったかも」などと会話の話題のネタ程度。
クリスマスでカラムは実家へ帰るも、アルは実家へ帰る気乗りがせず、一人アパートでクリスマスを過ごすつもりだった。食べ物を買いだしに行こうと、自室に置いてあったジャケットを手にしたところ、ポケットには血のついたナイフが!
動揺する間もなく、玄関のベルがなる。
尋ねてきたのは全身怪我だらけで松葉杖をついた警察官?!
アルは落ち着いてその刑事を家に入れる。すでにアルが市長の亡くなった日に同じ時間帯の同じ地下鉄を利用していた情報をつかんでいた。質問を重ねる刑事エリスに、アルはついさっき上着のポケットに血のついたナイフを見つけたことを正直に話す。
「容疑者ってことですか? そのナイフ俺のじゃない。どうしたらいいのかわからない。俺じゃない」とアルは刑事エリスに必死に訴える。
「きみは間違いなく第一容疑者になる。覆すのは難しい。被害者は白人市長で被疑者はアジア系。世論は苛烈になる。」とエリスはアルに淡々と話す。
「まともな警官ならそいつを持って帰り、君にも警察署に来てもらうだろう。でも俺はそうしたくない。」と意外なことを言う刑事エリス。そして二人で真犯人を捕まえることに。
ナイフをポケットに入れられる可能性の高い同居人カラム。ところがカラムは地下鉄転落で死亡。二人が犯人捜しをしていくうちに、徐々に明かされていく意外な真実。なぜ市長は殺され、なぜアルは犯人に仕立て上げられようと― まさに第一級クライムサスペンス。
いっておきますがコミックです。何か?
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ロスト・ラッド・ロンドン 1
- 著者名
- シマシンヤ/著
- 出版社名
- KADOKAWA
- 税込価格
- 748円