ホビ担Sの三洋堂プラモデル講座!
ど~も、三度の飯よりプラモ好き!
可愛い一人娘はもっと好き!
最近は老眼で組立てがキツい、ホビ担Sで~す!
前回の講座からまたしても時間が経ってしまい、その間に年度が変わり花粉症が始まり、GWが終わり梅雨が終わり、夏も真っ盛り…そして秋風が吹く様になり、冬の足音が……と云ういつもの様に記事の投稿間が開いてしまい、誠に申し訳ございません。:゚(;´∩`;)゚:。
全てはホビ担の遅作業と遅筆が原因です。
今後も気長にお待ち戴ければと思う次第でございます……。
話は変わりますが、フリマアプリにガンプラの商品サンプルが発売日前に転売出品されたと云うニュースを見ました。
ホビ担も仕事柄、問屋様から商品サンプルを戴く事があります。
当然サンプルなので売物ではありませんし、問屋様もタダでバンダイから貰っているのではなくサンプル代として代金を支払って購入し、それをご厚意で店舗が戴いている物なので、フリマアプリに転売出品して金儲けをするなんてのは本当に言語道断です!
そんな事してるヒマがあるなら『普通に働け!』
と言いたいですね…… ┐( ˘_˘)┌
では、気持ちを切り替えて今回の講座に入りましょう!
【ヤスリの種類やかけ方を知ろう!】
今回はヤスリについてです。
一言にヤスリと言っても色んな種類があり、初心者や初級者の方はどれを選んで使えば良いのか解らないと思いますので、まずはどんな種類があるのか代表的な物に別けて説明しますね。
☆金属ヤスリ
ヤスリと云うとこれを思い浮かべる方が多いのではないでょうか?
金属の素材はステンレスやコバルト鋼等色々あって、切削力(削れる量や速さ)は金属が1番高くてゴリゴリ削れます。
特徴としては切削力も当然ですが、金属の硬さで切削面を『平ら』にして面を作る事に秀でています。
「ここの曲面や凸凹を平らにしたい」なんて時には効果抜群です。
切削力に物を言わせて速く削れて作業時間を短く出来るのも良いですね。
商品の価格は比較的に高いですが、それに見合った抜群の切削力があります。
注意点としては、その切削力の速さと高さ故に気を付けないと削りすぎて、リカバリーするのが大変になるので調子に乗らずに切削面を確認しながら削るのが大事です。
ヤスリの番手も紙ヤスリやスポンジヤスリに比べると大まかなので、仕上げには向かないですね。
☆紙ヤスリ
これも金属ヤスリと一緒で昔からある一般的な『The・ヤスリ』ですね。
粗目の※番手から細目、仕上げ目と多くの番手を揃えたプラモデル製作には無くてはならないヤスリ界の『エース』です。
[※番手については下記のヤスリのかけ方の章で説明します]
紙なので『形を色々変えて切削面に合わせられる』のが特徴です。
曲面にも凹みにも合わせて削れますし、ヤスリの裏に当木をして金属ヤスリの様に面を平らにする様にも使えます。
気を付けないとイケナイ部分と云うのも特に無いし、商品も安価な物が多くてホントに万能です。
初めて紙ヤスリを購入すると云う方には400番、600番、800番辺りの番手をオススメします。
☆スポンジヤスリ
紙ヤスリからエースの座を奪った、現在ヤスリ界の『絶対エース』スポンジヤスリ!
紙ヤスリの裏にスポンジが貼り付けてあり、曲面、平面、凹凸面なんでもござれのオールマイティーヤスリです。
各メーカーからもヤスリ商品の主役として色んな種類を出しています。
例えばスポンジの中に柔らかめのプラスチック板が入っている物があったり、スポンジの厚さでヤスリの硬さを調整してある物や、マジックテープ式にして土台とヤスリを剥がして使える物だったりと多種に渡ります。
金属に比べて当木部分がスポンジの為、色んな形に成形し易く安価で提供出来るのがメリットなんだと思います。
ホビ担も工作にはスポンジヤスリをメインで使っています。
中でもオススメはゴッドハンド社の「神ヤス!」シリーズですね。
番手とスポンジの厚さで種類が分れているし、各番手が入ったセット商品もあるので購入し易く、使い勝手も良い…正に「神」のヤスリですね。
☆ガラスヤスリ
最近、注目される様になったガラス製のヤスリです。
女性のネイルを手入れするのに良く使われているヤスリと同じですね。
ヤスリの※目がどの方向にも動かせるので紙ヤスリやスポンジヤスリの様に削れ、硬さもしっかりしているのでゲート処理もキレイに出来ます。
[※ヤスリの目については下記のヤスリのかけ方の章で説明します]
ガラス製なので切削したいゲート跡等が裏側から透けて見えるので、余分な所を削ってしまったなんてミスも少なくなります。
初級者の方にもそう言った意味で使い易いと思います。
特にホビ担が気に入っているのはミライスコープ社の「パーフェクトゲートリムーバー」、「パーフェクトゲートリムーバーver.2」です。
2種類のガラスヤスリと仕上げ様の高番手スポンジヤスリが入った商品で、この商品だけで素組のゲート跡はもちろん、クリアーパーツもバッチリ綺麗に処理出来るので、素組み派の方やクリアーパーツを綺麗に処理したい方にはオススメです。
……なのですが、残念ながらR6年3月頃にメーカー生産終了となり購入出来るのは店頭在庫のみとなりました。
とても良い商品なので非常に残念です。
今後入荷が無いのを見込んで駒ヶ根店では問屋様より、在庫をお譲りして戴いたので、もうしばらくは店頭で購入出来ますが品切れの場合は手に入らなくなりますので、欲しい方はお早めに駒ヶ根店プラモ館でご購入下さい。
この商品以外にも、最近は他メーカーからもホビー用ガラスヤスリが発売され駒ヶ根店でも数種類取り扱っています。
塗装しない派の方には特にオススメです!
電動ヤスリ
これは読んで字の如く電動でヤスってくれる楽々マシンですね。
電動サンダーとも言います。
手でヤスっているのがバカバカしくなる程作業が楽になります。
電動なのでヤスリヘッドが人の手よりも遥かに速く、ヤスリたい面に当てているだけでドンドン削ってくれるし、腕を動かさないので疲れません。
ヘッドに紙ヤスリかスポンジヤスリを貼り付けて使用するタイプと、回転するビットと呼ばれる多種多様なヘッドを装着して使用するタイプがあります。
デメリットとしては細かい所はヘッドが届かずに操作が難しくなるのと、価格がそれなりに高価と云う事でしょうか。
ヤスリの種類を色々紹介しましたが、大きく分けるとこんな感じになると思います。
中でも初級者や初心者の方にオススメなのは、スポンジヤスリとガラスヤスリですね。
次はヤスリのかけ方についてです。
ヤスリのかけ方
まずヤスリには[番手]と云う[目]があります。
切削面は荒く砥粒が大きくてドンドン削れる荒目、反対に切削面は細く砥粒が小さく綺麗に仕上げる細目。
この荒目から細目の間に番号があり、それを変えながら使って仕上げるのがヤスリがけ作業になります。
こんな感じで数字が大きくなるに連れて番手の目は細かくなって行きます。
ピカピカの光沢仕上げに塗装する時は切削面をツルツルにする為に、もっと大きな番手で仕上げたりします。
※解り易く1200番迄になっていますが1500番や2000番、6000番以上の高番手もあります。
これを踏まえて実際にヤスリをかけてみましょう。
金属ヤスリは基本的には押し掛けをします。
写真の様に平行線が入っていますが、これは押す方向に刃が付いているからです。
また、下の写真の様にダイヤモンド砥粒を金属表面に電着し紙ヤスリの様に削る方向が関係なく動かせるタイプもありますが、このタイプでも押し掛けでヤスリを動かした方が失敗は少ないと思います。
金属ヤスリをかける時の注意点としては
1.押す時だけ切削面に当てる 手前に引く時は当てない
2.力を入れ過ぎない
力を入れてゴリゴリ当てた方が削れる気がしますが、実は力を入れ過ぎると平均的に切削面にヤスリが当たらないので、切削面が荒れ過ぎて仕上げの時に余計なヤスリがけが増える要因になります。
慌てず優しくゆっくり丁寧に行いましょう!
3.目がヤスリカスで詰まってきたら、要らなくなった歯ブラシでしっかり掻き出したりメラミンスポンジで拭き取る
ドレッシング
新品の紙ヤスリ、スポンジヤスリは掛ける前に行うと、とても効果的なのが【ドレッシング】です。
神ヤスのメーカー「ゴッドハンド」様が推奨しているテクニックで、新品の紙ヤスリやスポンジヤスリに起こりがちな「番手以上に深いキズが入ってしまった」と云う事を防ぎます。
これは新品のヤスリ面に付いている砥粒(ヤスる為の小さい石)が、製造過程で一部の砥粒が周囲よりも少し飛び出してしまうので、これをヤスリ同士でヤスリ面を擦り合わしてジャリジャリと均す作業です。
深いキズは後々消すのが大変なので、これをしておくだけでヤスリがけの思わぬ失敗が減るのでオススメです!
↓詳しいドレッシングのやり方はゴッドハンド様のページ下部にあるので、ご覧下さい。
紙ヤス、スポヤスは金属ヤスリと違い前後左右に動かしてヤスる事が出来るので、押すだけでは無く引く時も横に動かす時も目の方向を気にしなくてもOKです。
ただ、紙ヤス、スポヤスも力を入れてガシガシとヤスってはいけません!!
力を入れ過ぎてヤスった後、ヤスリ面が写真の様になっている方はいませんか?
これは強くヤスったパーツ面のプラが摩擦で溶けて砥粒の間に詰まり、くっ付いてしまった状態です。
こうなるとブラシで擦っても中々取れませんし、この溶けたプラがヤスリ面に融着している事で、その部分はヤスリとしての体を成していない訳です。
こうなるとヤスリとしての効率が悪くなり、切削能力が落ちるので更に力を入れてガシガシと………の悪循環となります。
ですので、金属ヤスリ同様に紙ヤスもスポヤスも力を入れ過ぎないでシャッ、シャッと軽快に動かす様にしましょう。
ガシガシ、ゴシゴシではありません、『柔よく剛を制す』です!
ヤスリ掛けをした後の面は写真位が良いと思います。
この程度ならメラミンスポンジで、ひと拭きするだけでヤスリカスもさっと綺麗に成ります!
ガラスヤスリは硬さが金属ヤスリと同じ感覚で、目としては紙ヤスやスポヤスの800番から1200番位なのでゴリゴリ削ると云うよりは硬さの有る紙ヤスリ、スポンジヤスリと云った感覚でしょうか。
ヤスリ面は紙ヤス、スポヤス同様でどの方向にも削れます。
なので、しっかり面出しをしたい時や硬さの有るヤスリで仕上げをしたい時等に役立ちます。
ヤスリ掛けの部分が裏から透けて見えるのも良いですね。(両面がヤスリになっていて透けていない物もあります。)
塗装しない成形色仕上げやクリアパーツのヤスリがけには特にオススメです!
ヤスリの他にも『スクレーパー』と云う工具を使った、表面をカンナがけして整える方法もあります。
こちらはヤスリとは違うので、一緒くたにするのはどうかなと思いますが、パーツを均して整える部分では一緒なので補足的に説明しておきます。
カンナがけとは写真の様な工具やデザインナイフを使い、刃を立て気味にしてスライドさせパーツの表面を薄く削ぎ取るテクニックです。
素早く均せますが硬い刃を使って行うので、引っ掛かりでエグッてしまったり広い面は均一にするのが慣れていないと若干難しいと云った部分は有りますが、練習して慣れて来るとパーツのエッジ出しやモールドがダルい箇所、ヤスリが入らない細い部分等はヤスリがけよりシャープに仕上がり、作業時間も短縮出来る等のメリットあります。
中でもオススメなのがアルゴファイルから発売中の『マジ・スク』です。(上の写真で使用)
先端はジルコニアセラミックと云う素材で出来ており、非常に硬くて厚さもあるので、カンナ掛けをしても先端がビビってしまう事もありません。
更にデザインナイフの様に刃物形状になっていて、残っているゲート跡もスイスイと削いでイケます!
デザインナイフよりも厚みがあるので、切れ過ぎてエグってしまうと云う事も殆どありません。
ただ、その使い勝手の良さで人気が爆発しており入荷しても即売り切れの状態が続いているので、中々入手出来ないのが難点ですがメーカーさんも頑張って再生産をしてくれているので、もう少しすると手に入れ易くなると思います。
最後に
如何だったでしょう、ヤスリがけの基本は何となくでもお判り戴けましたか?
何でもそうですが最初から完璧に出来るなんて事はありませんから、この講座を参考に数をこなして、自分なりのやり方やテクニックを見つけていくのもプラモデルの楽しみ方の一つです!
と云う事で今回はここまでになりま~す。
次回の「駒ヶ根店 ホビ担Sの三洋堂プラモデル講座」は考え中なのですが、デカール貼りなんてどうかなぁなんて考えております。
(あくまで予定ですので、次回の内容は変更する場合もあります)
出来れば次回はもっと早く公開したいと思っております…………。
それでは皆さん、レッツ エンジョイ プラモッ!
次回(いつになるのやら…)もお楽しみに~(*´∀`)ノ
書いた人:ホビ担S(駒ヶ根店)
最近はガンプラ以外も作ってます!
プラモ大好き!おじさんモデラー。
一人娘(8歳)には、ついつい甘くなっちゃうお父ちゃん。