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明日を生きるための本 《第74回 三洋堂書店便り》

2024年2月2日 投稿

こんにちは、一般書・文庫バイヤーのMです。

先週、家族全員発熱してしまい、水曜・木曜と寝込んでいました。
東海地方は寒波到来で大雪だったのですが、震えが酷くて全くそのあたりの記憶がなく、「とにかく病院に行かねば…」と外に出たら、玄関から駐車場まで膝小僧が埋まるくらいの積雪で、吹き荒れる雪とともに頭の中も真っ白になりました。車の上も反抗期かと疑いたくなるくらいにリーゼント型の雪がこんもりと降り積もっていて、「もうお母さん知りませんからね!」とその日は病院行きを断念。
翌日なんとか雪かきを終えて病院で検査を受けたのですが、当然コロナかインフルエンザの疑いがあるということで、病院の外に設置してもらったパイプ椅子に腰かけながら、お医者さんに鼻の奥へ綿棒をぶっさしてもらいました。
遥か遠く雪化粧をした鈴鹿山脈を望みながら、小高い雪に囲まれたパイプ椅子に腰かけて綿棒を鼻から突っ込まれるのは、我ながら最高にシュールな絵づらだったと思います。
雪かきしながら営業してくれた病院には感謝しかありませんが、先生、楽しそうに綿棒グリグリしすぎです(個人の感想です)。


それはさておき。
今回は「生きる」をテーマにしたおすすめ作品を3点セレクトしてご紹介します!


「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。

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滅びの前のシャングリラ

著者名
凪良ゆう/著
出版社名
中央公論新社
税込価格
902円

「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。
なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。
学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。
そして――

荒廃していく世界の中で、人生をうまく生きられなかった人びとは、最期の時までをどう過ごすのか。
滅びゆく運命の中で、幸せについて問う傑作。


医療ミステリーの第一人者が贈る新境地。

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処方箋のないクリニック

著者名
仙川環/著
出版社名
小学館
税込価格
759円

メスを入れるのは病気じゃなくて人間関係!

東京郊外にある古びた洋館。そこには先端科学では治せない患者と家族の「人生」を治療する名医がいる。凄腕、イケメンだけど、ちょっと変わり者の医師青島倫太郎。

目が悪くなったのに車の運転をやめない父。
怪しげなサプリにはまる母。
民間治療に心酔した妻……。
そんな患者を持つ家族たちはどうしたらいいのか。
スイーツと紅茶の香る古い洋館の診察室を訪れた患者と家族は、青島と話をするうちに、隠していた心の内を打ち明けてしまう……。

現代の赤ひげ先生が、鮮やかに患者と家族のトラブルを解決するハートウォーミングお医者さん小説。


「生きづらい」あなたに贈る一冊

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死にたいって誰かに話したかった

著者名
南綾子/著
出版社名
双葉社
税込価格
770円

あたたかい家庭がほしいと願いながら、恋人どころか友人もできず空回りばかりしている奈月は、生きづらさを抱えて日々暮らしていた。
悩みを共有できる人がいないか、「生きづらさを克服しようの会」を勝手に発足し、勧誘チラシを撒く。
すると、モテなさすぎて辛いと話す男性から連絡がきて――。

どうして私たちは他の人のように「普通」に生きられないのか。
生き方に悩む男女が不器用に前進していく。




書いた人:一般書・文庫バイヤーM
イラスト:nocconokko

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