書くという強さ
はじまりは突然に
ある日、わたしは会社からある依頼をうけました。それは、弊社HPをリニューアルするにあたり、商品紹介記事を書いて欲しいというもの。文字数にして400字から1200字程度、
「エェー!1200字っ‼︎」
普段、社内の事務的なメールしか文章を書いていなかったわたしが、果たして1200字もの記事を書けるようになるのでしょうか?
集中講義開始
この本の著者、古賀史健さんは、あのビジネス書のベストセラー『嫌われる勇気』の著者でもあります。そんなベストセラー作家による文章講義とあらば、間違いはありません。
講義内容は、ガイダンス+4部構成で「文章のリズム」「構成」「読者」「編集」について書かれています。
「書く」とは「翻訳」すること(ガイダンス)
まず、ガイダンスでは「文章が書けない」原因は、伝えたいことが「翻訳」できていないからであると著者は述べます。
翻訳するとは、考えを整理すること。「書くために考える」のではなく「考えるために書く」
書くためのプロセスを解説しています。
文章は見た目が9割(文章のリズムとは)
第1講からは実践で使えるテクニックが紹介されていきます。まずは「リズム」
「リズム」の良い文章とは?句読点や改行のタイミングだけではありません。
読みやすい文章として、「漢字」と「ひらがな」のバランスが大切であると著者は説きます。
「漢字」は画数が多い文字が多く、あまり多用しすぎると、文章に圧迫感が生じる。また、パソコンやスマホの普及により書けない漢字の多用(「薔薇」や「憂鬱」などなど)もページ全体がごちゃごちゃして第一印象が悪いとのこと。変換はひかえめに。
論理展開のマトリョーシカ?(文章構成)
論理展開には「主張」>「理由」>「事実」の層があり、論理的文章の「主張」の中には「理由」が、「理由」の中には「事実」がまるでマトリョーシカ人形のように入っている。
「理由」や「事実」がない「主張」だけの文章ではなく、3層構造が守られた文章こそ、論理的文章なのです。
「誰」に「届ける」のか?(読者)
このレビューを書いていて、わたしは読者をぼんやりと、20代社会人と想定するとします。
それは、間違ってはいないのですが、多数派(20代社会人)への文章は、焦点(伝えたいこと)がぼやけ、中途半端になってしまうとのこと。
そうならないためにも、当てはまりそうな「ある特定のひとり」に向けて書くことにより、文章が届きやすくなるのだそうです。
「オレンジジュース」を目指す(編集)
文章が書き上がったら、「編集」です。
著者は文章が伝わるか否かを「オレンジジュース」と「野菜ジュース」で説明します。
「野菜ジュース」は健康には良さそうだけど、いろいろな野菜・果物が混ざっていて「何味」かがわかりづらい。
かたや「オレンジジュース」は味はオレンジそのもの、色もオレンジ色でわかりやすい。つまり伝わりやすく文章を書くには「足し算(野菜ジュース)」よりも「引き算(オレンジジュース)」のほうが重要ということです。
「書く」というアウトプット
著者は言います。とにかく書こう、と。書くことによりモヤモヤは晴れ、考えは整理されてアウトプットできるのだと。
その言葉の意味は、この文章を書くことにより、少しですがわたしにも実感できた気がします。
書いた人:熊猫(よもぎ店)
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20歳の自分に受けさせたい文章講義
- 著者名
- 古賀史健/著
- 出版社名
- 星海社
- 税込価格
- 924円