名著を読まずとも書店員は務まる!?
『罪と罰』?ああ、表紙が怖そうなおじさんの赤と黒の表紙のやつ?
最初に白状しておきますが、私の『罪と罰』に関する知識は以上!です。
毎年、夏の文庫フェア不動のラインナップ。
分厚い、その上下巻、しかも表紙のおじさんの顔ドアップで怖い。世界的名著とはいえ、この3重苦はツラい。
しかも海外小説は登場人物の名前が覚えづらい。誰が誰だかわからなくなり冒頭の「登場人物紹介」と「本編を行ったり来たり…
つい腰が引けてしまいそして夏が終わっていく。
「まあ、今さら『罪と罰』を読んだことがないからとて、恥じることもなかろう。『ハリーポッター』だって『村上春樹作品』だって一冊も読んだことないんだし」
そんな開き直りにも似た感情が芽生えた時、この本に出会ったのでした。
え、実はあの人も読んだことない!
本著は「ドストエフスキーの『罪と罰』読んだことない」という岸本佐知子さん、三浦しをんさん、吉田篤弘さん、吉田浩美さんという小説のプロフェッショナル4名が集い、『罪と罰』の最初と最後の1ページの翻訳と、4人が持ち寄った『罪と罰』に関する数少ない知識を頼りに内容を想像する、という「読まない読書会」
それぞれの想像力により、時には脱線しながらも、登場人物は具体化せれていき、本篇は形作られ、刑事コロンボばりの(妄想)推理によって『罪と罰』の『罪』に部分が次々と暴かれていく!
そして「読まない読書会」の後、『罪と罰』をみっちり読んだ4人は、再び顔を合わせます。
ドスト、読む?
『罪と罰』未読の私は、後半の読後座談会は「ネタバレ」になってしまうので、読んではいないのですが、未読座談会だけでも4人の妄想の応戦を読んでいるだけでも
「あー、『罪と罰』、面白かった!」
と勘違いしてしまうほどです。
さて、一通り楽しんだ『罪と罰』(は読まない)
果たして私は『罪と罰』上下巻読むのか?それとも未読のまま「既読座談会」読んじゃうのか?
↓こちらの記事も執筆しています。ご覧いただけたら感涙です↓
書いた人:熊猫(よもぎ店)
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『罪と罰』を読まない
- 著者名
- 岸本佐知子/著 三浦しをん/著 吉田篤弘/著 吉田浩美/著
- 出版社名
- 文藝春秋
- 税込価格
- 770円