【熱田図書館コラムVol.14】あなたの心に寄り添う映画との出会い「女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画１００選」を推す

図書館館長なのに「借りるより買いたい本」を推すシリーズ vol. 14

日々10万冊を超える本に囲まれながら年間2,000冊以上読む図書館館長がどうしても手元におきたくて買ってしまう本とは？

「女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画１００選」

先進国では表向きには性差別など無いかのように見られがちですが、まだまだ根深い性差はいたるところに存在しています。女の子というだけで辛い体験をしてきた方も実際多いでしょう。

まさに今、死にたくなる思いをしている女性たちに向けて、崖っぷちから引き返して楽しい人生を取り戻してもらいたい一心で推すのが本書「女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画１００選」です。


本書を推す理由はもう一つあります。
著者が選んだ１００選のうち私が観た映画は数作品しかなかったのです。子供のころから少女マンガや少女アニメに全く抵抗がなかったのですが、無意識的偏見を持って人生を過ごしてきたのかと恥じ入ってしまいました。

著者は、中学生の頃不登校だったこと、発達障害のこと、精神的に不安定だったこと、そして死ぬことばかり考え、今もキツイ人生を生きていることなど赤裸々に冒頭からつづっています。そう自分語りしながらも「死んでるヒマなんかなくなった」というのです。

そうです。世の中には面白い映画やドラマなどに溢れ、次々と好みの作品が生まれ続けているのです。多すぎて死んでいるヒマがないというわけです。
ですが、生き抜くのを助けてくれて生きたいという気持ちに至るまで心の支えになったのが本書で紹介される映画です。

本書は１５年前に著者が書いたブログエントリをもとにしたものです。そして１５年かけて大幅にアップデートし加筆しています。
ですが注意点があります。過去の作品に多くありがちですが、女性や子供への暴力や虐待などショッキングなシーンも含まれていますので、観る前には心の準備をするか避けてください。
本書にはそうしたことの注意書きがありますので必ず参考にしてください。


第１選は「女だけの都」という１９３５年公開映画からはじまりますが、まずは目次に目を通してあなたが面白そうだと感じた作品からご覧ください。

何しろ人生は007シリーズの『No Time To Die』です。人生の目的は死ぬまでひたすら楽しいことをすることだと思っていただけたら幸いです。
—ただし法に抵触することはやめてね。

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女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画１００選

著者名

北村紗衣／著

出版社名

書肆侃侃房

税込価格

1,980円

熱田図書館長　佐々木

文中で登場した作品たち

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メイキング・オブ・００７／ノー・タイム・トゥ・ダイ

著者名

マーク・ソールズベリー／著　本多佐良／訳　神武団四郎／監修

出版社名

玄光社

税込価格

3,960円